ワシの24時

土曜日に、好きで好きで死にそうになるくらいの中学生モデルちゃんの商品用撮影があるというので、日曜〆渡しの仕事を急ピッチで仕上げ、見学に行く。おはよーございまーすと意気揚々とスタジオ入りするワシ。が、彼女を見ただけで心臓がバクバクして顔も見れなくなるほどのていたらくなワシ。撮影がはじまり、あなたも撮影しなさいとカメラマンさんに言われるワシ。でも、彼女のことで頭がいっぱいで、目の前のモデルさんにポーズ指示したり構図を考えることすら出来ないワシ。ギブアップなワシ。
午後になり、なんとか心臓のバクバクもおさまってきたので彼女に近づくワシ。楽しくお話できるワシ。幸せなワシ。
頭が冷静になってくると、カメラマンさん達が彼女を撮影してるのがだんだん腹立たしく嫉妬しだすワシ。しかし、小心者なので、かわれゴラァーと言えず、カメラマンさん達の隙をついて、望遠で後ろからこそこそ撮り出すワシ。それでも幸せなワシ
こそこそ撮影も飽いたので、今日面接に来てるという女の子と霊媒体質について語り合うワシ。確かに霊的な雰囲気をしてますよね。と思ったけど言い出せないワシ。どこまでも小心者のワシ。
お昼を食べたり、休憩中にワシ的に彼女にいちゃいちゃアピールしてみる。彼女のお母さんに「なかよくなちゃって〜」と言われ幸せが頂点に達するワシ。「娘さんをください!」と婚姻届を出す勢いなワシ。またまた小心者なのでいい出せないワシ。次回は婚姻届を必ず持って行こうと誓うワシ。
こそこそ撮っていた彼女の写真を夜中に見てぽーっとするワシ。気分が高揚するワシ。高揚をどうしても抑えられなくなって何故かオキニに「めっーーーーーちゃ大好き!」ってキモメールを送るワシ。「どうしたん?さびしいん?」とオキニから返事がくるワシの携帯。すべてお見通しのオキニ。お見通しっぱなしのワシ。
締切日の日曜になっちまったんで、クライアントに原型納品に行くワシ。「詰が甘いですね。」と、あっさりリテイクくらうワシ。彼女のことで頭がいっぱいで仕上げもそこそこになっていたワシの原型。火曜着で送ってくださいと言われまた徹夜なワシ。